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第34話 お久しぶりになった産婦人科

Auteur: satomi
last update Dernière mise à jour: 2025-10-25 08:12:54

 高校の時以来だなぁ懐かしい。あの時は新聞部に写真撮られたりと大変だったっけ。

 今はもうキチンと織田ヒカルだもん!織・田・ヒ・カ・ル!

「おーい、ヒカル!中入るぞ」

「ゴメンゴメン。懐かしくてちょっといろいろ思い出しててぼーっとしちゃった」

「大丈夫か?体調は?吐き気とかないか?」

「亨……過保護だよ。妊娠してるとしても、超初期なんじゃない?コノハすごいね~」

「コノハちゃんに感謝だよ」

 と、昔を懐かしく思いながら受診することにした。

「スイマセン。籍をいれたので、診察券の名前の変更をお願いします」

「あら、それはおめでとうございます。すぐに処理しますので、椅子にかけてお待ちください」

 そういえば診察券とかも名前変更しなきゃいけないんだ。

「住所変更とかはありませんか?」

「住所とかはそのままで大丈夫です」

 う~ん、3年前から住所が変わってないって変かなぁ?

「診察券の名前の変更の処理は終わりました。問診票に記入してください。書きましたらあちらのカウンターの方に提出をお願いします。それから、申し訳ありませんがお小水の方を提出お願いします。トイレからそのままカウンターの方に提出できるのでそのまま提出お願いします」

 3年前と一緒だ……。

「亨、問診票の提出を頼むね。トイレに行ってくる」

「お、おう」

 ――俺の方が緊張するんですけど、この女性の空間。壁紙とかも薄いピンクだし、目に優しいけど男がひとりだと心細いなあ。ヒカルー!はやく戻ってこい!!

「織田ヒカルさんは?問診票を…。」

「はい、俺が持ってます。本人はトイレに行ってるんで預かってます。どうぞ」

「はい、わかりました。では診察室に呼ばれるまで少々お待ちください」

 ――まだ待たせるのか。産婦人科って忙しいんだな。そうだよな、妊婦さんの定期健診とかもあるんだよなぁ。とにかく!ヒカルー!!帰ってきてくれー!!

「亨、お待たせ。問診票はもう提出済みなの?」

「ああ、あとは診察室に呼ばれるまでだな。俺は一人で待合室にいるのが心細かったぞ」

「はははっ、亨も可愛いとこあるのねぇ」

「なんだと?畜生!」

 看護婦さんからなんだかキラキラと見つめる視線を感じる。なんだろう?

「織田ヒカルさん、診察室3番にお入りください」

「亨も一緒に来てよ~」

「おう、そのためにここにいるんだからなっ」

 こうして私達は診察室
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